資金調達率アービトラージ(ファンディングレート・アービトラージ、英語では Funding Rate Arbitrage)とは、同じ銘柄を2つの取引所で売りと買いに分けて同時に持ち、値動きを打ち消したうえで、資金調達率の差だけを受け取る組み方です。価格が上がっても下がっても片方の損がもう片方の利益で打ち消されるため、手元には受け払いの差額だけが残ります。
当サイトは、この組み合わせを 42 の取引所のあいだで探して、売り買いの費用を引いた後の手取りの大きい順に並べています。いまの一覧を見る。
なぜ取引所ごとに率が違うのか
暗号資産(仮想通貨)の無期限先物には満期がありません。満期が無いと、先物の値段が現物から離れたままになり得ます。そこで買っている人と売っている人のあいだで定期的にお金を受け渡し、離れた側に不利を付けて引き戻します。これが資金調達(ファンディング)です。
この率は取引所ごとに別々に決まります。同じ銘柄でも、その取引所で買いが多ければ率は高く、売りが多ければ低くなります。同じ時刻・同じ銘柄でも取引所によって率が違うのは、この決まり方のためです。差が生まれるので、高いほうで売り、低いほうで買えば、値動きに関係なく差額が受け取れます。
受け渡しの間隔も取引所によって違います(8時間ごと・4時間ごと・1時間ごとなど)。当サイトは間隔を揃えて比べています。言葉の意味はこちら。
差があれば必ず儲かるわけではありません
率の差がそのまま手元に残るわけではありません。建てるときと閉じるときに費用がかかります(取引所の手数料、買値と売値の開き、急いで注文したときに不利な値段で約定する分)。受け取れる差額がこの費用を上回って初めて、残ります。
当サイトが並べているのは、この費用を引いた後の手取りです。率の差だけを見て並べると、費用で消える組み合わせが上位に来てしまいます。
- 率はいつでも変わります — 今の差が明日も続く保証はありません。
- 2つの取引所に資金を分けて置く必要があります — 片方の含み益で、もう片方の証拠金不足をその場で埋めることはできません。
- 片方が強制決済されると、打ち消し合っていない片側だけが残ります。
どこで見るのか
- 注目ペア — いま費用を引いても残る組み合わせを、手取り順に。
- 継続キャリー — 数日から数週間持ち続ける前提の一覧。
- 利回りヘッジ — 現物を買って利息を受け取り、先物を売って値動きを打ち消す形。
- 言葉の意味と数字の読み方 — 画面に出ている用語の定義。
- やり方と手順 — 実際にどういう順で手を動かすか。
当サイトは公開データの閲覧用で、投資助言ではありません。発注機能はなく、口座にも API キーにも接続せず、口座開設の取次ぎもしません。免責事項 · carryroom とは。
よくある質問
なぜ2つの取引所が要るのですか。1つの取引所で買いと売りを両方持てば同じことになりませんか?
1つの取引所の中では差が生まれません。同じ取引所の同じ銘柄には資金調達率が1つしかなく、売り側が受け取れば買い側が同じだけ払うので、両方を持つと受け払いはそのまま相殺されます。この率は取引所ごとに別々に決まるため、差を取るには率の違う2つの取引所に分けるしかありません。取引所によっては売り側と買い側の取り分が別々に決まり、両側とも払いになることもありますが、その場合も同じ取引所の中に差は生まれません。
どの取引所を比べているのですか。取引所の名前は分かりますか?
当サイトが比べているのは {n} か所の取引所です(画面に出している取引所の一覧から自動で数えているので、取引所が増減すればこの数字も変わります)。取引所の名前は「言葉の意味と数字の読み方」の「取引所の種類」の節に、分散型(DEX)・中央集権型(CEX)・中間型(DEX と CEX の両方の性質)の3つに分けて、それぞれ何か所かの数と一緒に並べています。中間型は、決済はブロックチェーン上なのに口座開設が要る、登録の仕方によって鍵の持ち主が変わるなど、どちらにも寄せられない取引所です。
建ててすぐ閉じても差額は取れますか。どのくらい持つ前提の話ですか?
短く閉じるほど不利になります。受け取りは受け渡しのたびに少しずつ積み上がるのに対し、費用は建てるときと閉じるときに一度きりでまとまってかかるためです。当サイトの「継続キャリー」は数日から数週間持ち続ける前提の一覧で、1回の往復の費用を保有期間で回収できるかという見方をしています(実測では回収に8〜15日かかっていました。将来も同じだけで済むという意味ではありません)。
片方の取引所がその銘柄の取り扱いをやめたり、サービスを終えたらどうなりますか?
片方が無くなると、残った側は値動きをそのまま受ける裸の持ち高になります。値動きの打ち消しは両側を同時に持ち続けているあいだだけ成り立つので、片方が強制決済されて片側だけ残るのと同じ形です。当サイトには、サービス終了が公表された取引所を一覧から外した例があります(往復の費用を回収し終える前に片方が消えることになるためです)。ただし、予告なく起きる取り扱い停止まで先回りできるわけではありません。